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ロシアの卵かけ幼女(下痢気味)

ブーン系とか、小説とか、いっぱい書きたいです。

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突140 その1

2009-11-17
その他
『全長333メートルの東京タワーの頭頂部で死体が遺棄されていたというなら、
まだ話題性も事件性もあるだろうが、冴えない一人暮らしの男のからっぽの冷蔵庫から
バラバラ死体が見つかった、となれば何の面白みもなくなってしまうから不思議だ。』

('(゚∀゚∩「何なんだい、こいつは」

携帯電話に届いた一通のメール。
些(いささ)かノーマルとは呼べる類のものではなく。

彼は鬱病を患わせていたはずだ。
その内に自閉症やら統合失調やら、ムツカシイ漢字を使う
へんちくりんな病で床に伏したのかと心配してしまう。

彼は答えた。
    ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
('A`)「そのままですよ」

つい傍点を振ってしまうほどにはっきりとした、凛とした口調で告げる。

このメールが来たのも、つい一ヶ月前のことだったのだが。
彼とのスケジュールが噛みあわず、つい今日出会うこととなった。

僕が嫌いなスタバで待ち合わせ。
「僕の分も頼んでよ」「障害者に頼る気か」
「心の病を卑下してはいけない」「いつもお前何つってたよ」
コミュニケーション能力皆無の僕は、俯きがちに謎の単語を呟いた。
対し、彼は平然とやってのけた。所謂外交モード。
事務的な作業は得意なんだよな。畜生。

('(゚∀゚∩「そのまま、ねえ。つまり――

      冴えない一人暮らしの男のからっぽの冷蔵庫からバラバラ死体が見つかった

      ――てェことかい」

('A`)「ええ――

    冴えない一人暮らしの男のからっぽの冷蔵庫からバラバラ死体が見つかった

    ――と、そういうことです」

馬鹿にしている。
鸚鵡でももっとましに言葉を繰るぞ。

彼の手がテーブルに伸びる。
圧迫される。
他の客がこっちを見ないか、だとか、店員に迷惑が掛からないだろうか、だとか。
心臓が破裂しそうになる。
手を離し、内田は手を膝の上へと戻す。

『(,,゚Д゚)』

一葉の写真だった。

見覚えがある。

('(゚∀゚∩「こいつは――木戸泰寅(きこ・やすとら)じゃないか」

('A`)「つまり、冷蔵庫からバラバラ死体が見付かった、ということです」

先の科白を、一部分だけ、反芻する。

背筋が凍りついた。

いや――と、補足する。

('A`)「正しくは――身元が判明しているから――遺体ですがね」


突然だが、あなたは「霊能力」――「霊視」というものを信じるだろうか。
否、信じていなくても良い。
日本人の宗教観念か、寧ろそれ以下でも良い。
霊視事態を知らなくても良い。

彼の霊視はそれまでに中るのだから。

所謂ホット・リーディングやコールド・リーディングといった、
そういった道に精通とは行かないまでも、
少々齧ったことがある者なら知っている技術がある。
心理学というか、話術の用語だ。
占い師が能く使う、ある種催眠術とも呼ぶことが出来る能力。

ホット・リーディングはプロファイリングの技術。
事前に対象の情報を調べ上げ、あたかもその場で「分かった」ように見せること。
いんちき霊能者は、これで金を取る。
口の達者な教祖様は、これで金を取る。
一概にそうとは言えないが。

コールド・リーディングは注意深さの話術。
会話している相手の仕草、口調から、その人間の内面を読み取る。
そこから「分かった」ことを相手に伝える。
こちらも、同じく使用者によって変わる。
悪人が使えば悪く、善人が使えば善いことに使われる。当たり前だ。

ただ、技術とはいえ個人情報を盗み取っているようなもの。
しかも、ホット・リーデイングであれば、尾行やら何やら、危険な匂いもする。
しかし、プライバシーはコールド・リーディングでも踏み躙られる。

探偵であれば前者、霊能力者であれば後者。

いんちきでなければ、の話だが。
探偵も、しかし依頼があってから捜索するだろうし。
依頼者を驚かせても一銭の得にもならない。

それを可能にするのが、彼。

内田徳郎(うちだ・とくろう)。

兼ねてからの悪友だ。
ことあるごとに面倒ごとを引っさげてやってくる。
許せないのは、僕がそれに甘んじ、あろうことか
まんざらでもないということである。

彼の霊能力は、まあ、いんちきだ。
それは霊能力が三下というだけで、探偵の腕は良い。
彼が使うのはコールド・リーディング。
徹底的に洗い浚い吐き気が催すまでに、相手を――

視る。

内面を知り、外面を知り、内の内、外の外まで読み取る。
絶対に看破出来るはずのない、吐露されない感情を読み取る。

僕でも試されている気分が拭えない。
気味が悪いのだ。
自動発生の能力だ。
コントロールが利かない。
だからこそ、感情の崩壊を招き。
彼を、こわした。

萌芽荘。
萌芽更新とは、確か
森林伐採後に根株から再生を繰り返すというものだったはず。
ここの管理人さん――アパートの管理人とは、往々にして未亡人である――は、
男運が悪いようで。
少し慄(おのの)いてしまう。

因みに、「萌芽」はほうが、またはぼうがと読む。
特に猫耳娘や居候少女なんかは関係ない。
でも、あたし、君のそういう子どもっぽさも嫌いじゃないよ。

('(゚∀゚∩「あのおー……しーましェーん……」

イ从゚ ー゚ノi、「はーあーい」

高麗茲子(こうり・こここ)さん。
狐狗狸(こっくり)さんに高句麗(こうくり)。
アパートの管理人だ。

気さくな方だが、如何せん、人相が宜しくない。
僕が言うのも筋違いだが、きつい顔立ちをしている。
清楚というか、近寄りがたいというか。

良い人なのだが。

何と言ったらい良いか、「ああ、確かに男で苦労していそう」、そんな感じ。
萌え属性持ちなのに。

イ从゚ ー゚ノi、「失礼なこと考えたでしょう。ぷんすか」

('(゚∀゚∩「嫌だなあ。管理人さん、今日も可愛いなあ――と」

イ从゚ ー゚ノi、「嘘仰い。心にもない。お世辞が下手ね」

('(゚∀゚∩「勘弁してくださいよ。僕、管理人さん、苦手なんですよ」

イ从゚ ー゚ノi、「またいつもの詭弁ね」

いや、苦手というのは、強(あなが)ち間違ってはいないのだが。

しかし、詭弁師の僕にすると、
管理人さんのような人を相手にする方が楽なのも事実。
ある程度「深読み」をしてくれる人でないと困るのだ。

例えば。
「僕は、昨日、懐石料理を食べていないよ」という発言に対し、
「そうか。じゃあ良いや」と反応されるのが苦痛だ。
「嘘だ。きっと懐石料理を食したに違いない」と思考して欲しい。
僕は嘘を多重に吐く。
だから、深く深く、裏の裏を読んで欲しい。

察しが良い管理人さんは、僕のスキルに適している。

('(゚∀゚∩「丸め込まれても困る。こういうのは、早く済ませるべきだ。
      管理人さんも、見当は付いているでしょう」

返答はない。
代わりに、僕を座敷に招いた。

正座が嫌いだ。
脚が痺れるし、背中も軋む。
歳だな、と実感する。
歳だな、と悲観する。

('(゚∀゚∩「木戸泰寅について、お伺いしたい」

我ながら、抑揚のない喋り方だと思う。
特徴としてはあまりに哀しすぎる。
虚しい点を認識したくはない。
僕には、他人より突出したものなど、何もないのだ。

イ从゚ ー゚ノi、「――はい」



その2





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http://twitter.com/bunsoku

【突発140文字小説第一回】全長333メートルの東京タワーの頭頂部で死体が遺棄されていたというなら、まだ話題性も事件性もあるだろうが、冴えない一人暮らしの男のからっぽの冷蔵庫からバラバラ死体が見つかった、となれば何の面白みもなくなってしまうから不思議だ。
約20時間前 webで

【突発140文字小説第二回】作者急病のため打ち切りします
約18時間前 webで

元ネタというか着想。
のんびり書く。
読みやすい文を目指す。
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